男の秘密基地
Blog一般修理にて相談に来られたセルシオのオーナーは、トヨタで修理が出来ないようなのでと・・・
相談があった。 内容はファンの音がうるさ過ぎて・・・悲 実際に聞いて見るとエンジン回転と直結している
感じで大きい音がしていました。 この当時のトヨタは油圧式ファンを開発し使用していました。
油圧式のため音が静かで高級車には適したかもしれません。 オーナーの話を聞いているとどうも部品が製造廃止
しているために修理が出来ないようでした。 こちらでも調べてみると見事にファン周辺パーツは製造廃止・・・泣
もちろん中古部品も調べてみましたが全くありません。 たぶんですが、エンジン本体に油圧ファン用油圧ポンプが
付いているので、他の周辺パーツは切り落とされ、油圧ポンプだけを外すことは不可能で外したとすると、エンジン本体
のフロント周りを分解しないと駄目ため、そんな面倒はしないでしょう。
部品がないのでこれはもう電動ファン化するしかなないかな?っと・・・大変
セルシオクラスになるとCPUで色々制御している可能性が高いのでセンサー1つを開放するだけでもチェックエンジン警告灯
が点灯するかもしれません。また、走りに何か制御がかかる可能性も・・・・ ってなことでまずは1つ1つ点検模索
しながら作業を始めることにしました。
問題の油圧ファンモーター本体(ハイドロリックモーターベーンポンプ と 油圧制御クラッチ(ハイドロリックモーター
コントロールバルブ) が画像下の矢印部分です。 これを外すことが出来ないのでまずは、純正の油圧経路を
真似して油圧ファンのみを外した状態でオイルも回すことにします。
油圧ファン経路を変更するには配管を制作しなければならないのでさっそく制作。
高回転で油圧が高くなることを考えて耐油ホースは短く使いたいのでアルミ配管を使用して制作。
エンジンの振動と配管の振動を同じにするには、配管をエンジンに固定することです。
そこでオイルパンの取り付けねじ2か所を利用して配管を固定させました。
アルミ配管を通ったオイルはラジエター前にセットされている油圧ファンクーラーへ流れます。
こちらが純正ラジエターと油圧ファンです。 ファンはこれ1つです。 クーラー用ファンは付いていません。
これ1つですべてを制御させていました。 もともと、油圧ファンを統制している車種は水温が高かったので
110度なんて普通でしたからね^^
油圧ファンのオイルIN/OUT! ここにどれだけの油圧が通るかでファン回転を制御させてたんですね^^
画期的な方法だったのですが、例えば90マークⅡは次の型から廃止、アリストは後期から廃止。
やはり・・・・・・ だったのでしょうかかね。
そして、電動ファンをラジエターに加工して取り付けします。
なんだろ!!! カッコいいでしょ
油圧タンクステーも純正位置にセットしないとスペースがなかったので、ステーをが改造。
サーモスタットはこの時に交換し、ラジエターホースも交換します。
チューニングカーであればローテンプサーモを入れますが、一般走行では必要はない。
ちなみにノーマルは82度設定だ。
ラジエターw脱着して各部の干渉をみます。
純正よりスッキリした感じします。
ハイドロリックモーター関連はこのように装着のままで油圧ファンは取り外しできました。
ただ! このモーターは製造廃止なのでこれが壊れたらまた悩むことになるなーーーーーー!!
真上からみてもなんだかスッキリしすぎぐらいに綺麗にまとまったと思いません 笑
さてエア抜きしよかな・・・
まだ!油断は出来ないので、今からも点検のようなものだなぁ・・・・
水温スイッチセンサーの取り付け位置や仕方で全く反応が違うため位置を模索してある場所に決定。
サーモスタットが82度設定
すなわち82度で開きはじめプラス10度~15度で全開に開くことを意味しています。
実際に単体でテストすれば一目瞭然でわかります。
例えば、ケンタック製 と ビリオン製 でテストしたことがあったのですが、ケンタックの方は
じわじわと開いて全開まで同じ感覚でした。 一方ビリオンは回数で開いて行くイメージでした。
じわじわがケンタックであれば、ビリオンはパッパッパッって感じかな。
純正品の特性はケンタック側に近いのでじわじわ!
ってことは82度からじわじわと開くと約92度付近~97度で全開となる。
この温度域の間に電動ファンを回せばOK。
ってことで、エアコンOFF時で89度付近スタート 85度まで落とせばファン停止。
その繰り返しで考えて、 エアコンのスイッチを入れると強制的に温度関係なしでファンONとします。
今から夏場でもあるのでとりあえずこんな感じで。 冬になりエアコンONにて83度を下回る場合はファン開始温度
を少し上げるほうが良いかもしれません。 こればっかりはその気候で考えることにしよう。
あ と は !
化粧カバーを取り付けて完成(^-^)/
修理したほうが良い箇所はまだ!!まだ! ありそうですがきりないので、1つずつ様子を見て考えていきましょうね。