男の秘密基地

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RB26エンジン オーバーホールの巻の4

さて! ヘッドがドッキング出来たら、カムのタペットクリアランスを調整します

今回使用するカムシャフトを載せてカムキャップを取り付けします。

純正とは違いハイカムを取り付けする場合は整備書通りに締め付けることは経験上駄目ですね^^

リフト量もオーバーラップ角度も大きくなるので位置が定まりません。こんなもんだろうと組み付けると

シム調整後に外したときに、フロント側が食い込んで歪む場合やヘッド側に傷を入れることも考えられます。

1度トルク締め付けを行ったあとは、カム単体で動かして各カム山に無理がかかっていない位置で止めながら

再び、トルク締めします。RBだと6回分締め付けがあります。

下の画像はカムがタペットを押している(リフトしている)ところです。ここではカムキャップに凄い力が

加わっているのでこの上のカムキャップホルダーにかかるボルトのトルクは正規のトルクが加わっていない

可能性がありますよね^^ だから・・・

カムを単体で回して、0mmリフト時で規定トルクで締め付けるわけです。

ブロック側では、ピストンが干渉する恐れがあるので、全てのピストンが下がっている場所に

設定して行います。

それなら、ヘッド単体の時にシムを調整すれば楽なのでは??って思った方がいるかもしれませんね!

ヘッド単体でももちろんある低f度のシムを入れて確認はします。

テストシムを使用して大まかなクリアランスを調整してからヘッドを載せます。

タペットクリアランスをどこまでキッチリと調整するかでパワーやトルクは違うと思って作業しています。

ここでいつも数日費やします。 一番嫌いな作業でもあり、しんどい作業でもあります。

純正カムでも、社外品カムでも クリアランスの指示書があり、それに基づいて行う訳ですが、

クリアランスには、+- いくつ と幅があります。

たとえば

インテーク側 0,45 ±0,03

エキゾースト側 0,38±0,03

そうなると、0,42 でも良いし、 0,48 でも良いことになります。

そして、シム本体も2,275mm ~ 3,325mm と 0,015mm刻みで あり

実に70種類 もあるわけです。

この中から規定範囲に収まるシムを選択して購入します。

そして、規定範囲になれば問題はないわけですからそのまま入れ替えして完成です。

私も、全てのシムまでは在庫で持っていませんが、このようなケースに解るように分けて

保管しています。

そして1度テストシムからデーターを取り出したシムを外して、新しいシムを入れます。

通常はjここでOKで終了なのですが、 ここからは私の趣味の範囲!!いやいや!

全てのタペットクリアランスが±0,00mmになるように頑張るわけです。

そうなると細かい調整になりますから、シムを砥石と紙やすりでゴシゴシと・・・・

これがかなりしんどい・・・・    指の関節も痛いのなんの・・・・

削りすぎると最悪なので慎重にします。

そして、このように、存在しないシム圧が完成しまーーーーーす

マイクロメーターも測り方、持ち方 が間違うと台無しです。 もちろん、やすりで研いで熱が入っている状態

だと、膨張しているので狂います。 毎度毎度洗浄して冷やします。

ばっちりクリアランスを出したRB26サウンド(タペット音)は実にいいもんですな^^

気分が良くなります。 ただし、せっかく合わせても、エンジンを鳴らしして後は少し狂います。

これは仕方ないことなのですが、バルブ本体、バルブシートのあたりがでるので変わります。

ここでも本当は、慣らしが終わったらタペット調整を行うのが一番なのですがね

ですが、コストがかかることばかりになるので、嫌な言い方すれば妥協!ですかね!

な!      の!        で!

せめて今! しっかりとしたクリアランス調整を行ってあげたいものですよね

イン側のシムが1つだけメーカー欠品のため、これ以上は作業ができないので、エキマニを

先に取り付けしようかな^^

エキマニを取り付けるスタットボルトは新品にします。

サーキットなど高温に耐えてきたボルトであったら、何度か取り外ししているような場合は交換

がの望ましいですな!

新品を取り付ける前に、ネジ部修正しておきましょうかね^^

全て新品に変更完了。でも2本がどうもふにおちないなぁ・・・・ 

そういえば、この車はN1用マニが付いたのに、このスタットボルトの穴の部分がおかしかったよな・・

確か画像をとっていたはずだ。

あった!あった!  これだぁ。

1番マニが2番マニ側に寄っている!! 純正品がこんなわけがない!

これはたぶん、高温にさらされる頻度が多くて、マニ本体が変形してしまった結果ではないだろうか。

実際に、1番気筒上側のボルトと4番気筒上側のボルトに違和感があった。

もしかすると、ヘッド側のネジ部が中側で駄目になりかけている可能性がある。

吹き抜けもしていたようだし、これは一度、スタットボルトを正規トルク以上にかけてみよう。

・・・・・・・・ !?   ・・・・・・・・・・・・・!?     やはり正解だぁ・・・・・・・・

この地点で解っただけ良かったとしようかな

後々に駄目になってからだと、エキマニから排気漏れ起こすからなぁ・・・

ヘリサート加工修理を行います。 今回2本します。

これでバーーーーチリ だぁ

エキスパートオリジナルエキマニガスケットを使用してエキマニを取り付けします。

宣伝してるなぁ・・・ なはは・・

エキマニを取り付けするにも、このような特殊なスパナーが必要なんだよね・・・

エキマニには、ターボバンテージを巻きました

これは、いろんな考え方があるので、要相談品ですかね^^

タービンもついでに取り付けしとこかな

コンプレッサーハウジングは分け合って外されています。

オーナー  頑張ってるかなぁ^^     しこしこ      しこしこ     !!

エキゾーストハウジングを見るとフロントパイプ取り付けフランジが付いています。

この仕様では、もう1つ出ている94φカップリング仕様ではないことがわかります。

正直、私はまったく必要ないと考えています。

もし必要だとしたら、その仕様は、ドラックレースでブースト圧はかなり高いことが条件。

レース用って感じで、通常使いたいブースト圧の制御ができないというか安定しないだろう。

今回のフロントパイプは80φ仕様。 これでも十分に700馬力は可能である。

つづく・・・