男の秘密基地
Blog年明けから組めるはずがなかなか上手く行かずやっとこさ再開しています。
N氏には申し訳ない
前回こだわって作ったエンジンでしたので今回は少し仕様が変るので色々と
考えながらエンジンを組み立てしています。
東名パワードから出ていたヘッドガスケットも欲しい厚みが製廃となったことで
オリジナルで作ることにしました。 φ数や厚みはもちろんですが、ヘッドボルトもスタット式で
締め付けするので、トルクを規定以上にしたいため、しっかりしたガスケットを作らないといけません
でした。 2ヶ月ほど製作に時間をかけて完成
さっそく強化スタットボルトをブロックにセットします。
おっとその前に!
ヘッドボルトの張力を均一にするには、少しでもネジ部にかじり等があってはいけせん。
ネジ部を修正していきます。 ピッチやサイズもインチサイズですので工具も馬鹿になりませんなぁ!
スナッポン製のインチ用タップセットです。
このスタットボルトは最高1300kの締め付けが可能となります。
だからといってそのままそのトルクでは締めませんがね・・・!
基本的な考え方は耐久性はブロック側で考えます。
◇ 爆発力に耐えれるための鍛造ピストン
◇ 高回転に対応出来るコンロット
◇ ねじれに強いクランク!
◇ かじりに強いメタル
◇ 伸びに強いヘッドボルト/メインボルト
など・・・
これらが社外部品で強化出来るところですね^^
あとは、ブロック本体の強度を高めるためにどうするかですよね。
◇ ブロック本体のゆがみをおきにくいようにする加工。
◇ 内圧をどれぐらいに管理するかの加工。
◇ 水の通路の加工。
まぁ、車種によりどこまでが可能かはあります。
次はヘッドですが・・・・・
パワーはヘッドで決まる! って言っても良いかもしれませんね
当初このヘッドもフルにいじっていましたから今回は洗浄しオーバーホールだけで良いと考えていました。
しかし、数年間! ドラックレースで1000馬力近いパワーをドラガスで走行していましたので
ヘッドも酷使してきた訳です。 なので、酷使した燃焼室を見ながら考える日々が続きました。
・・・・・
!!!!!!!!!!!!!!!
!?!?!?!?!?!?!?!
そして結論は 燃焼室形状の変更です。
爆発しきた燃焼室は色々と私に訴えてきていました。
カーボンのつき方なども考えて製作でーーーす。
他の仕事もしながらでしたので時間が要しましたが完成しました。
じゃーーーーん^^
ってモザイク
これが今回進化したN氏号の燃焼室形状となります。
バルブは、GTR用のビックバルブを加工して取り付けています。
それに伴い燃焼室形状は以前から拡大。 圧縮比を考えながら面研。
そして薄めのヘッドガスケットを使用しますが高圧縮仕様ではありません。
ずばり! ヘッドガスケット 90φ 1,5mm にて
8,190:1 とします。
ヘッドが完成すると今度は、ブロックに合体させてからシム調整を行います。
ヘッド単体でシム調整を行うことが多いかもしれませんが、それでは良いシム調整は出来ません。
ダミーヘッドで行うやり方もあるようですが、私はそれも駄目だと考えています。
はやり、使用するブロックに組み付けて一体化させます。 そうすることでお互いに引き合います。
締め付けされた状態でのしなりでクリアランス(シム調整)を行います。
気をつけるポイントは、タイミングベルトを付けずにカムを回すことになるので、
ピストンとカムが干渉しないように注意します。
ヘッドボルトを締めますが、2日間かけて安定させます。
ただのこだわりと思ってやってくださいな
そしてこのVGは ノーマルのラッシュアジャスターを取っ払い、シムタイプに変更しています。
昔に製作したので、シムはDR30用 FJ20のシムを使います。
メーカーは製廃です。
さて、冷感時のタペットクリアランスをどれぐらいにもっていくかですが、カムのプロフィールなどで
変化します。
実はこのVGでは カム も特注品 です。 VGでは異例の180度カムです。
これは、開き始めから最大リフト、そして閉じ終わり。までをグラフに描いてイメージ道理に製作して
もらいました。 なので、中速度域からパワーが出てきます。
もちろんバルタイも大事な要因になっていますがね^^
たかがクリアランス だと 思うと良いエンジンはつくれません。
カムを製作してもらうといろいろと勉強になることも出てきます。 それらを考えると
クリアランスだけで数日悩む日が出てきます。
テストを繰り返し、最適なクリアランスに持って行けるレースの世界とは違い、ストリートや
一般の方が限られた予算の中で製作する場合では私達がしっかりと考えてあげなければなりません
からね^^
ってな訳で、クリアランスを導き出すために数日色々と試しながら考えます。
それまでこれ以上進めません。 N氏様! ご理解を・・・・
つづく・・・